■ イベント情報 ■
平成16年1月5日発売マリン情報誌「BJP」に掲載された記事です。
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〜1日目三重県あご湾のヤマハリゾート合歓の里まで172マイルを21ノットで約8時間の予定を立てて2人で回航〜

 一度は回航しようと11月の後半に予定していたが、低気圧と時期はずれの台風の影響でキャンセルとなり天候の最良のすき間を縫って回航しようとタイミングを見計らっていたところ、急遽今しかない!と柔軟に判断し他の予定をずらし前日の8日に回航を決意。

 午前6時出航。
最良の天気とは言え多少冬型の気圧配置が緩んだ程度でやはり出たとこ大阪湾は北から北西の強い風と波高1〜1.5Mの白波の中、まだ追い風の状態のため目的地の三重県あご湾のヤマハリゾート合歓の里を目指し進んでいきました。

浜島港 田中石油にて給油
 和歌山沖合いに入り追い波の状態は変わらず日の岬沖ではうねりを伴い出し椿温泉沖を順調に約3時間ほどで通過。
 まもなく串本潮岬灯台を記念撮影もしながら岬沖の潮目の三角波にもまれていると勝浦あたりから風裏に入ったのか波静かになり穏やかな熊野灘を満喫したのも束の間。
 新宮沖を過ぎたあたりからまた時化状態になりスピードはあまり出せずあご湾までがとても遠く感じるようになった。
 普段からは慣れている私も少々船酔い気味。

 そうこうしているとようやく給油地に選んだ浜島漁港に到着。
田中石油様にお世話になって給油してもらっていると、何?よく見ると阪神タイガースの星野仙一監督!?かと思うぐらいのそっくりさんで男前のスタッフの方に給油してもらいました。
合歓の里入港時
記念撮影をして横の合歓の里に入港。一安心の瞬間でした。
 到着時刻は午後3時。約9時間の航海となり予定より1時間オーバーぐらいの航程で無事中間地点に到着。
ヤマハリゾートでゆっくりと体の疲れを癒すことが出来ました。
〜2日目午前7時 あご湾合歓の里から沼津マリーナさんまで112マイル21ノットで約5.5時間の予定〜
 天気は快晴、風は無風。これは順調だなと喜びながら出航。真っ赤に染まった綺麗な朝日に手を合わせ無事を祈願。

 それがまた御座岬をかわして伊勢湾に出るや否や、凄い大時化状態。
やはり強風で波高2〜3M風速10M以上の状態で進むこと15ノット前後、遠州灘に差し掛かるとこれは危ないと思えるほど大きな波がSF38を包み込むようになり、沖合い20マイルほど出ていた為携帯電話も繋がりにくく不安に捕らわれる状態が続いている中、御前崎がかなり遠い存在でありました。
御前崎沖は三角波がたち、木の葉のように揺れていた。
2日目朝意気揚々と出航 遠州灘真っただ中GPS位置
 ただ、この後駿河湾の湾口にさし掛かった時ふと前の空を見上げるとそこには富士山がやさしくも雄大に頂きだけを雲の上に出し私達に『お疲れ様、よく頑張ったね!』って言ってくれているかのごとく沼津マリーナさんへ着くまで見守っていてくれました。
 それはそれは感動して冬季回航で遠州灘の大時化体験後の最高の締めくくりになりました。
それがとても印象的だった。

 結果約8時間の航海となり見込みより2.5時間多く走行することとなりました。
無事回航が出来心より関係各位には感謝致します。ありがとうございました。